運動会|学校であった怖い話

運動会

ある小学校での話。

とあるクラスに病弱な女の子がいたそうだ。その女の子はもともと体が弱く、学校も休みがちだったという。ついには入院と退院を繰り返す生活となってしまい登校する事も困難となってしまった。

女の子の母親は娘になにかしてあげられる事はないかと娘に尋ねた。

「今、欲しいものやしたい事はある?」

女の子は答えた。

「もうすぐある運動会に出たい。」

病弱だった女の子は一度も運動会に参加した事がなかった。母親は女の子の望みを叶えるために小学校の先生にお願いして娘を運動会に参加させてあげる事にした。

ただし、医者とも相談した結果、すべて参加する事は困難なので、徒競走のみの参加という条件となった。

運動会当日、女の子はとてもうれしそうだった。運動会の競技で走り回る同級生を見ながら初めての運動会を楽しんでいた。そして、女の子が参加する徒競走となった。

50メートルを競い合う徒競走。女の子は誰もが想像したとおり、一番遅かった。最後から2番目の子がゴールしたあともまだ後ろの方にいた。女の子の母親は「〇〇がんばれー!」と大声で応援した。最後まで走りきる事が女の子にとってもきっと最高の想い出になるに違いない。

周囲の父兄や同級生も声援を送った。

「〇〇ちゃん、もう少しー!」。「〇〇ファイトー!」あちらこちらで声援が上がった。みんなその徒競走を最後まで見守った。女の子の母親は思わずその光景に涙して、せっかく持っきたカメラも使えなかった。

女の子がゴールした時にはみんなが盛大な拍手で出迎えてくれた。うれしそうにゴールする女の子と拍手を送る人々。その光景はとてもすばらしい光景だった。女の子と同級生の子供を持つある人がその光景をカメラに収めた。

「あとで焼き回ししてあげるからね。」泣いている女の子の母親にその人は言った。母親はうんうんとうなずいて娘のところへ駆け寄って行った。

運動会が終わった後、女の子は亡くなった。

悲しみに暮れていた女の子の母親だったが、葬儀も終わり一段落したときに、運動会で写真を取っていた人の事を思い出した。その人は娘の同級生の親御さんだったので、連絡を取って写真をみせてほしいといった。

しかし、その人はなぜか写真は見ない方がいいよ。という。しかし、母親は拝み倒してなんとか見せてもらう事になった。

その人の自宅へ行くと、笑顔で迎えてくれた。リビングに通されて、お茶を飲みながら写真の話になった。その人はすこし表情が陰った。「でも、あの写真、なんだか変なんだけど。それでも見る?」

母親は何を言っているのかわからなかった。いいから見せてよ。とお願いした。

写真を見た瞬間、母親は信じられないという表情をしてしまった。

写真にはゴールする女の子と拍手をしている人たちが映っていたのだが、なぜか周りの人たちはお葬式の出席者のように目をつぶって手を合わせたタイミングで写真に収められていた。

その写真は女の子の死を暗示していたのだろうか。

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