水を1杯【怖い話】

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昔ながらの商店街に住んでいた知り合いが体験した怖い話。

その人仮にJさんとしよう。家は商店街の中の1店であり、その商店街の住宅は1階は店舗、2階は住居という半共同店舗、半共同住宅を構えていた。

Jさんは当時受験生で2階の住居で勉強をしていた。すると、ヒッタヒッタヒッタヒッタと裸足で歩くような音が聞こえ、

「すみません」

Jさんは突然の声に驚いたが姿が見えない、どうやら玄関の外の通路から声がする。他のお店の人かな?「はい」と返答すると、「申し訳ないんですが、お水を一杯いただけないでしょうか?」老婆のような声がして、窓からヌッとしわがれた手が出てきた。

ぞくっとしたが、「はい」と答えて、コップに1杯水をついで渡した。少しして、コップを持ったさきほどの手が窓からまた入ってきて「ありがとう」と言った。Jさんはコップを受け取る時に(こんなおばあちゃん、近所にいたかな?)と思いながら窓の外を覗いたが、その瞬間、手がサッ消え、姿は見えなかった。

勝手口のドアをすぐにあけて廊下に出たが、長い廊下の向こう側まで人っ子ひとりいなかった。深夜2時に近所にはいない老婆。未だにJさんは合点がいかない話だと語った。

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