「病院で食べたラーメン」怖い話

Shoyu ramen at Kasukabe Station 2014 05 05 2

プログラマーをやっているMさんは数年前にバイク事故を起こしてしまった。深夜残業が続いたある日の夜で、気がついたら車にぶつかって宙を舞い、次に気がついたら病院のベッドの上だったという。

命に別状は無かったが、体中は打撲したようで痛かった。夜中に運び込まれて、意識を取り戻したのは昼過ぎだった。連日の疲れもあってか、事故の後にもかかわらずお腹が減ってきた。

しかし病院食というのは味気ないもので量も少ない。「まあ、病院だからしかたないか・・・」と半ばあきらめていたが、夜になるとどこからかチャルメラの音がする。

「あ、ラーメン屋だ」彼は病院の人に見つからないようにコッソリラーメンを注文してしまうことにした。「すみませ〜ん。ラーメンひとつください。今ケガしているので申し訳ないんですが動けません、窓から渡してください。」と言った。

「あいよ!」

ラーメン屋の声が外から聞こえ、少し経ったあとにぬっとラーメンのどんぶりが窓から入ってきた。

「ありがとうございます。それじゃ1000円」彼はお金を渡した。

「あいよ!」ラーメン屋が1000円を受け取って、おつりを返した。「どんぶりは明日取りに来ますんで」と言ってチャルメラの音は遠ざかっていった。

彼はラーメンを平らげ、ベッドの下に隠した。だが、朝に検診にきた医師にラーメンどんぶりを見つかってしまった。

「これは?」

「すみません、どうしてもお腹が減ってしまってラーメンを注文してしまいました。」彼は正直に答えた。

「どうやって?」

「え?」

医師は怪訝そうな顔をしたが、彼も医師が何を聞いているのかわからなかった。

「ああ、昨日運び込まれた時は意識がなかったからわからないのですね。だってこの病室3階ですよ。」

そこにいた全員が不思議だと思ったが、とにかくラーメンのどんぶりがあるということは昨日の夜にラーメンを食べたということだし、お釣りももらっている。

「今日ラーメン屋さんがきたら、看護師を読んでください」。その日の夜になってまたチャルメラが聞こえた。彼は看護師を呼んだ。看護師はラーメンどんぶりを持ってラーメン屋に返しに行った。その後事情を聞いた。

ラーメン屋もたしかに昨日病院の前を通ってラーメンを売ったが、それは1階の病室の患者だという。彼の話と一致して1000円を渡され、おつりを返したそうだ。その時、時空が歪んだとでもいうような不思議な出来事だった。

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